自分を売り込むための履歴書を書くためには、長所を説得的に示すことが重要である。そのためには、客観的な材料を示すことである。たとえば、自らの長所として、たとえば「自分はリーダーシップがある」と書いても、説得力は弱い。自分がそう思い込んでいるだけかも知れないからである。しかし、サークルの部長を務めている事を記せば、面接官は受験者にリーダーシップが備わっていることを推測するであろう。サークルの部長でなかった場合であっても、せめて「他人から、リーダーシップがあると言われる」という形式で書くようにすべきである。
一般に面接官が嫌うのは、「大学時代を何となく過ごしていた」学生であり、好むのは「何かに打ち込んでいた」学生であるという事を考えれば、自分が行動した事をアピールする事が望ましい。たとえば趣味に「スポーツ観戦」と記す場合には、「好きなチームの試合は全部見る」といった熱意が必要であるが、「野球(地元野球チームに参加)」と記せば、積極的に行動している姿勢は推測してもらえるであろう。
アピールする材料が見つからなければどうするか。20年も生きてきたのだから、自分をよく見つめ直せば、アピールする材料は必ず見つかるはずである。それを信じて、今一度探すことである。それほど素晴らしいことでなくても、「些細な事でも何か書けばゼロよりは良い」という精神で幅広く書こう。今一つは、材料を作ることである。たとえば、ボランティア活動に参加してみよう。それを記せば、積極的に行動する人物である事、他人のために尽くそうという優しい心を持っている事、などを面接官が推測してくれるはずである。ボランティアを経験すれば、新しい発見があるであろうし、視野が広がって面接時の会話に広がりが出るという効果も期待出来るであろう。
日本人は一般に自己アピールが苦手である。自慢は悪であるという文化の中で、自己アピールを控えるように教育されているからである。しかし、就職活動には、自己アピールが絶対に必要である。
したがって、履歴書には自己アピールを思い切って書くことにしよう。その上で、良識ある大人に履歴書を見てもらおう。良識ある大人が見て「自慢し過ぎだから控えめに」と言われたら、直せばよいので、言われる前から遠慮することはない。アドバイスを求められた大人にとってみれば、アピールし過ぎの履歴書を削ることは容易だが、何のアピールも無い履歴書では添削しろと言われても何も出来ない。そうした大人の立場も考えた上で、「少し自慢し過ぎかもしれませんが」と言いながらアドバイスを頼むようにすれば良い。
良識ある大人であっても、人によりアドバイスは異なるかもしれない。たとえば「積極性をアピールしろ」という人もいれば、「従順な性格をアピールしろ」という人もいるであろう。これは、履歴書には正解が無いからであって、どちらかの大人が間違っているというわけではない。面接官に好みがあるように、アドバイスする大人にも好みがあるということである。したがって、その場合には、どちらのアドバイスを聞くかは、学生が決めれば良い。もっとも、複数の大人が同じアドバイスをくれた場合には、是非とも従うようにしよう。
なお、上記から明らかなように、自己アピールは「長所」の欄だけに書くものではない。たとえば趣味の欄に「マラソン(昨年ホノルルマラソンに参加)」と書いておけば、それは十分な自己アピールである。 |