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景気の見方読み方
Oct.07

2007.10.2

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「米国景気減速と日本経済」

はじめに> <金融市場の連鎖> <輸出を通じた影響


はじめに
 

日本経済は引き続き順調な拡大を続けていますが、サブプライム・ローン問題がどのように波及するのかが注目されています。今回は、日本への影響について考えてみましょう。

金融市場の連鎖up

 

米国の株価が下がると日本の株価も下がる傾向があります。そのこと自体、日本株のフェアバリューという観点からすれば疑問が無いわけではありませんが、グローバルな投資マネーが往来しており、美人投票的な動きも加わることを考えると、目くじらを立てることではないのかもしれません。したがって、サブプライム・ローン問題で米国の株価が下がり、それが日本の株安につながったこと自体は理解できる動きです。

問題は、米国の株価が戻った後も、日本の株価が戻っていないことです。幸い、それほどの下落率ではありませんし、銀行のBIS規制比率に比較的余裕があるため、株価の動向が実体経済に与える影響は一時期ほど気にしなくてよいと思いますが、不可思議なことは間違いありません。実体経済の予想屋からすると、金融市場の不可思議な動きによって実体経済が混乱することが最も悩ましいことの一つでありますが、これは予想が難しいため、こうした時期には幅広に目配りをしておかなければなりません。たとえば影響が飛び火して急激な円高になる可能性などには留意しておく必要があるでしょう。
輸出を通じた影響up
 

米国の景気が減速しています。これが輸出を通じて日本経済に与える影響はどうでしょうか。ITバブル崩壊の際には、米国の需要減退によって米国のアジア諸国からの財の輸入が大幅に減少し、日本のアジア諸国に対する部品や資本財の輸出が大きく落ち込むという経路が響きました。米国経済がサービス化していること、需要の増減がサービスよりも財で顕著であること、などによって、「米国の需要の落込みが輸入を大きく落ち込ませる一方で内需をあまり大きくは落ち込ませない」というメカニズムがクローズアップされたわけです。
今回も、同様のことは起きるでしょう。もっとも、前回との相違点も見られます。ITバブルの崩壊は、IT関連の財の需要を直接に冷やしましたが、今回は直接に冷やされているのは住宅需要であって、財需要へのインパクトが間接的なものに留まることは大きな違いです。
今一つ、資源国などの日本製品に対する需要が伸びていることも無視できません。資源国の経済発展にとって先進国の製品は非常に重要な役割を果たすこと、こうした需要は米国経済の減速による影響を受けにくいこと、先進国の中では経済がサービス化している米国、ユーロ高の欧州と比べて日本製品に大きな競争力があること(品質面でも日本製品が優位なものも多い)、などを考えると、今後も当面はこの方面の輸出は順調に増加していく可能性が高いでしょう。
こうした違いを考えると、今回は前回と異なって、米国の減速が日本経済に強いダメージを与える可能性は大きくないようにも思われますが、上記のメカニズムが働くことも確かですから、今しばらく米国経済の減速の程度を見極める必要があるのかもしれません。

 
今回は以上です。
 
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