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景気の見方読み方
Oct.01 2001.10.01
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小泉改革の成否の鍵

 


はじめに
 

小泉改革は、成功すれば長期的な経済成長にプラスの効果をもたらしますが、短期的には不況の深刻化などの痛みを伴います。既に不況に陥っている日本経済がこうした痛みに耐えられるのか、大変心配な状況です。筆者は個人的には「小泉内閣の構造改革は、考え方には共鳴できるが時期が悪すぎる」という立場に立っていますが、本の中では出来るだけ中立的かつ客観的に記したつもりです。一例として第五章のH「小泉改革・成否の鍵は」から一部を引用しましょう。

 
 
 

 小泉内閣の掲げる構造改革は、非常に意欲的に多方面の構造問題を採り上げて一気に処理しようという試みですから、成功すれば日本経済が大いに活性化すると期待されますが、大胆な改革であるが故に成功しないリスクも小さくないと思われます。
 抵抗勢力と正面から戦い続けるならば、勝っても負けても結果は明確ですが、わかりにくいのは、抵抗勢力に押されて一歩ずつ妥協していく場合です。
 骨太方針は、各項目に諸施策がちりばめてありますが、数値目標的な部分は限られていますから、改革の旗をおろすことなく「玉虫色」の具体化策によって「骨抜き」にしていくことは可能です。・・・
 小泉内閣は、頑固そうにみえますが、実は意外と柔軟かつ現実的な面もあるようです。市場原理と最も遠い「農産物の輸入制限」の問題は骨太方針でも改革対象となっていませんし、・・・・。こうした「現実的なところ」が今後の抵抗勢力との戦いにどう影響するのか、注目したいと思います。
 注目点の第二は、反対に小泉内閣が徹底的に改革を行なった時に日本経済が痛みに耐えられるかという点でしょう。・・・
 不良債権処理が失業を増やすでしょう。財政構造改革も、・・・短期的には景気にマイナスでしょう(詳しくは第6章)。・・・「政府が楽観的すぎることで、景気対策が後手にまわり、結果として大不況を招く」といった政策の失敗も起きるかもしれません。
 第三の注目点は、国民の支持がいつまで続くかという点でしょう。・・・
 
改革が進んで被害を被るのが「弱者の仮面を被ったリッチな既得権者」だけであれば問題ないのですが、実際には「何一つ悪いこともせず、一生まじめに働いてきた、つつましい庶民」が数多く路頭に迷うことになるわけです。
 こうした時に、日本国民やマスコミが「共同体的な発想」を捨てて、「彼等は日本経済の活性化のために一時的に失業しているだけで、遠からず成長産業に雇われるのだから、同情する必要はない」と割り切れるかどうか、定かではありません。・・・一気に同情論が高まることも予想されます。
 さらに問題なのは、今次構造改革の結果、「能力はあるが可愛げのない若者」が・・・成功をおさめ、高級車を乗り回す姿がマスコミに出たときの国民の反応でしょう。・・・日本人が構造改革を支持し続けるのか否か、注目しておくべきでしょう。
 上記の三つの懸念がいずれも実現しなければ、構造改革は着実に進んでいくでしょう。その際の注目点は、構造改革に勢いがついて一気に次の段階に進むのか否かでしょう。・・・

 

 以上が本の引用ですが、筆者としては、第二の景気悪化を注目していて、橋本政権と同様に不況が政権の命取りになるのか否かに関心を持っています。

     
  なお、上記は私個人の見解であり、私の属する組織などの見解を示すものではありません。また、読者に投資などを勧誘するものでもありません。念のため。(oct.01記)
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